こんにちは、にっちゃん(@M_E_N_1201)です。
私は、中小企業の経理事務をしています。
その経験を生かして、今回は自己資本比率について解説してみたいと思います。
投資家だけでなく、サラリーマンで簿記や経理の事が全く分からない方にも、事例を踏まえて分かりやすく解説してみました。
ご自分の勤務先の資料を見ることが出来るのであれば、見てみるのもおもしろいですよ。
※ここでは難しい説明は省いて、出来るだけわかりやすくを心がけています。ちょっと違うけどなぁ、ということもあるかもしれませんが、大目に見てやってくださいm(__)m
もちろん、明らかに私の理解が間違っているところは、よろしければ指摘して頂けたらと思います。
自己資本比率とは?
一言で説明すると、純資産がどれだけ資産を占めているかが分かる指標です。
自己資本比率(%) = 純資産 ÷ 資産 × 100 で求めることができます。
会社の安定性を見るときに使う指標です。
・・・これで分かれば苦労しませんよね。
一つずついきましょう。
貸借対照表(バランスシート)
自己資本比率は貸借対照表(バランスシート、以下BS)から計算します。
BSについて名前くらいは聞いたことあるけど、という方も多いと思いますのでざっくり説明すると、
【ある時点での会社の「資産・負債・純資産】を表示した表】
です。
会社だけでなく、個人の方もBSを作成していますが、ここではわかりやすく会社で考えます。
資産
いわゆる会社の持ち物です。
現預金や、建物などの固定資産などが含まれます。
負債
これはイメージがつきやすいのではないでしょうか?
銀行からの借入金や、まだ取引先に払っていないお金などが含まれます。
これらは、いずれは誰かに支払いをしなければならないため、別の言葉で
【他人資本】といいます。
純資産
今までの会社の儲けや、資本金など誰にも返さなくてもいいもの、と考えて下さい。
別の言葉で【自己資本】といいます。
BSの例①
ひとつ例を見てみましょう。
会社設立時は、何も持っていません。資本金が必要になりますので、口座に100万円入金しました。この時のBSと自己資本比率は下記の通りです。
まだ負債はありませんので、自己資本比率は100%となります。
BSの例②
例①の続きで、銀行から100万円借り入れをしたとします。
この場合の、BSと自己資本比率は下記の通りです。
BSの例③
最後にもう一つだけ例をあげます。
例②から会社を経営して、100万円の利益を得ることができました。
その100万円は口座に入金になりました。
この場合のBSと自己資本比率は下記の通りです。
いかがでしょうか?こうしてみると、複雑な貸借対照表も少しわかりやすくなったのではないでしょうか。
自己資本比率で何が分かるの?
結局、自己資本比率で何が分かるのでしょうか?
それは、いかに会社が安定して経営を出来ているかどうか、ということです。
考えてみて下さい。
下の二つの会社であれば、どちらが安定していると思いますか?
これはかなり極端な例ではありますが、B株式会社を見ると預金より借入金が多くなってしまっています。これでは今の預金では借入金を全て返すことが出来ませんよね。
実際に会社を経営していくためには借入金の返済だけでなく、従業員の給料や、家賃など様々な支払いが必要となります。
B株式会社は何となく、お金の算段に苦労しそうですね。
この自己資本比率は高ければ高いほど安定している(=倒産しにくい)と言われています。
業種によって平均は異なります。
ただし、設立したての会社は利益が出る前に設備投資などで借入金が増え、低くなる傾向にあるようです。
まとめ
自己資本比率(%) = 純資産 ÷ 資産 × 100
会社の経営状況を表す指標は他にもたくさんあります。
肝心なのは、その指標一つだけ見ても、その会社のすべてが分かるわけではないということです。
自己資本比率が高くても倒産する会社はありますし、低い会社がすべて倒産するわけではありません。
様々な指標を組み合わせて、その会社のことが分かれば投資に役立ちます。
サラリーマンの方は、自分の会社のことがより理解できるのではないでしょうか。
私自身も勉強途中ではありますが、このような形でよければ今後も投資に役立つ指標の解説の記事を書いてみたいと思います。
以上、ここまでお読み頂きありがとうございました。
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